聖光学院VS近大和歌山 劇的な幕切れで聖光学院が悲願の花園初勝利
第1グラウンド第1試合は、出場3回目での花園初勝利を目指す聖光学院(福島)と、昨年度の初勝利に続く聖地での2勝目を狙う近大和歌山(和歌山)の対戦。
前半は、初勝利に燃える聖光学院がペースを握ります。前半5分、CTB木村蓮選手が巧みなステップでトライエリアに迫ると、最後はフォローしたWTB井出聖弥選手がトライ。さらにPGで3点を加えた後の19分、ペナルティーからのはやい仕掛けから、宇佐美和彦監督が「聖光学院のラグビーを体現している選手」と全幅の信頼を置くキャプテンのSH遠藤慧史選手がトライエリアに飛び込んで13対0とリードをひろげます。
一方の近大和歌山も焦らず反撃、前半23分にPR久木オスカル選手の力強い突破で追撃を開始すると、後半5分にはBK陣のスピードある攻撃から1年生のWTB森岡千智選手がトライ。CTB森雄真選手がゴールも決めて13対12と1点差に詰め寄ります。
しかし、勝利への執念を見せる聖光学院も譲りません。残り時間も少なくなった後半25分、とっておきのサインプレーで近大和歌山を突き放します。FWでモールをつくると見せかけた形から、SH遠藤選手が絶妙のタイミングでWTB井出選手にパス。パスを受けた井出選手が右隅に飛び込んで18対12、6点差として勝負を決定づけたかと思われました。
しかし、近大和歌山もあきらめません。刻々と時間が進む中、自陣から粘り強くボールをつないで聖光学院陣内に攻め込むと、最後はFW陣が力強く押し込んだ後、素早く展開してFB大西正遥選手が左中間にトライ。土壇場で18対17と再び1点差、ゴールが決まれば大逆転の場面をつくりました。
しかし、逆転を狙ったコンバージョンキックは、無情にも僅かにそれてノーサイド。劇的な幕切れで聖光学院が、悲願の花園初勝利を手にしました。














