「鉄は熱いうちに打て」弱小県から全国トップへ 

1956年に「沖縄の子どもたちの教育を高めるために」とそろばん教室を開いた宮城さんの父・清次郎さん。しかし当時の沖縄は全国レベルに及ばない弱小県でした。

本土に追い付け追い越せと復帰後、沖縄のそろばん教師たちは必死に試行錯誤。沖縄県支部の各教室が協力し、指導者の勉強会を設け、県内の競技大会を増やすなど子どもたちが活躍できる場を広げました。

宮城校長「父の好きな言葉があって『鉄は熱いうちに打て』という言葉が大好きで子どもたちの時から教育は大切だろうと」

特に力を入れたのが、幼いころからのそろばん学習でした。幼児に学びの門を広げ、小さい時から基本を徹底的に身に着けさせる。こうして沖縄は全国屈指のそろばん強豪県となったのです。

保育園・幼稚園児を対象としたクラスでは、そろばんの基本を、テンポ・リズムを用いて楽しく学べるようにした独自のカリキュラム「口唱授業」が行われています。

元気よく声を出す授業を日々繰り返すことで、体全体で計算をイメージできるようになります。

小学生になり、ある程度のそろばんの技能が身についてきた子どもたちも、一体感のある授業を続けることで楽しい雰囲気の中で学びを継続できるといいます。

一方、他の教室と比べて静かに授業が進むのは、2日後に大会を控えたクラス。小学校低学年から中学生まで共に肩を並べ、真剣に問題に挑んでいます。

上級者ともなると驚異のスピードで答えを導き出します。

Q:今の問題は難しくなかった?
生徒「いや、全然簡単ってわけではないけど、まあできますね」