ボウリング場に、ピンが弾け飛ぶ音が響く。「よっしゃ! 」――仲里則男さん(62)は家族とともに週に1度、ボウリングを楽しむ。仲良し家族の趣味というだけではなく、生きる喜びを噛み締める時間だ。

2度の臓器移植を経験した仲里則男さん(62)

仲里さんは、透析と腎臓移植を2度経験している。最初の移植は1988年。25歳の時、父親の松正さん(当時68歳)の腎臓を移植した。そして2021年、再び腎機能が低下し、息子の龍二さんの腎臓を譲り受けている。

仲里則男さん
「言葉には表せないくらい、本当に幸せ者だなと」「感謝の気持ちで、健康を大切にしながら。できるだけ色んな活動をしたい」

仲里さんはもともと、運動が大の得意。高校時代、ハンドボールの強豪校で活躍し、インターハイや国体にも出場し、福岡大学の体育学部に進学。体育教員になる夢があった。