伊澤は好調の理由を2つ挙げた。1つは大阪国際女子マラソンで失敗した教訓で、練習の設定タイムより速く走りすぎることを控えていること。もう1つは「復帰して3カ月はふくらはぎの肉離れで走れませんでしたが、その後は1年以上ケガをしないで、練習スケジュールの変更もなくできている」こと。

週に2~3回行う負荷の高いポイント練習は弘山勉監督が立案するが、伊澤は「充実感、満足感がある」と言う。「昨年より設定タイムも速かったり、ボリュームも増えたりしていますが、絶対無理とは思えないギリギリのところで出してもらっています。それを続けることが自信になっています」。


ポイント練習以外の日のジョグは伊澤が自身の判断で行うが、「昨年は10月にマラソンに出ることを決めましたが、今年は年間を通してマラソンを意識している」という。必然的にジョグで走る距離が多くなっているが、それをトラックレースで結果を出すことと両立させている。「春夏にトラックでスピードを研いたことも、ジョグで距離を走っていることもマラソンにつながります」。

復帰当初は2年目のマラソン出場を考えていた。それを早めた理由の1つとなったプリンセス駅伝で、伊澤は今年もロードシーズンのスタートを切る。