戦後50年以降、10年ごとに総理大臣が発表してきた「総理談話」。閣議決定が必要な政府公式の文書で、これまで「村山談話」「小泉談話」「安倍談話」と節目の年に発表されてきました。「村山談話」では日本が行った植民地支配と侵略に言及し、アジア諸国への反省やお詫びを盛り込みました。


「小泉談話」はこれを踏襲する形で、村山談話の歴史認識を受け継ぎました。戦後70年となった「安倍談話」でも歴代内閣の歴史認識は引き継がれましたが、「先の世代の子どもたちに謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」とも記しました。

こうしたなか、石破総理が今月10日、戦後80年の節目にあたり発表したのは閣議決定を経ない総理個人の「所感」でした。

どのような内容だったのか、そして沖縄戦体験者はどう受け止めたのでしょうか。


▼石破総理「なぜ日本はあの戦争を止めることができなかったのか。これまでの談話における残された課題に対する私なりの考えであり、また国民の皆様方と一緒に考えるためのものでもございます」

石破総理が発表した戦後80年の「総理所感」。日本が行った侵略や植民地支配を反省し、お詫びするとしたこれまでの総理談話の歴史認識を「引き継いでいる」としたうえで、なぜあの戦争を止められなかったのか、国民への問いかけを重視した内容となりました。

▼石破総理「いかなる経緯で日本はあの戦争に突入していったのか。当時の大日本帝国憲法、政府、議会、メディアそれぞれに問題があったものと考えております」