「エンディングカット」に込められた思い
(小山辰己さん)「ちょっと大変になってくるかな」
去年の夏、2人が京都で開いた美容師向けの講習会。
(現役美容師)「手首の位置が通常と違いますもんね。難しいですよね。体勢がきつい」

亡くなった人の髪やメイクを整え、納棺までの"見送りの支度"をする、その技術を伝える場です。
(小山辰己さん)「(故人を)きれいにしてあげられるのが、僕らエンディングカット技師なのかな。僕ら理美容師が最期まで関われる仕事」

小山さんの発案で始まった「エンディングカット」。葬儀場を通じて遺族からの依頼を受け、ヘアカットから化粧、納棺までを行います。
資格こそ必要ありませんが、亡くなった人に向き合い、髪を整えるには技術だけではない覚悟が求められます。

(現役美容師)「美容師は自分の年齢が上がるごとに、お客さんの年齢も上がっていく。生涯顧客を大事にしたいと思うと“人の最期”はここ。だからエンディングカットを学びたい。美容師の先の美容師ですよね」
