2001年6月8日、大阪教育大学附属池田小学校に男が侵入し、児童や教員23人が死傷した事件。愛娘の麻希さんを亡くした酒井肇さんが、事件発生時の”超混乱期”を振り返り、犯罪被害者支援の在り方について11月29日に講演会を開いた。

 突然の別れに、どこを向いて歩んでいけばいのか分からない。現場には犯人と子どもたちしかおらず、麻希さんがどこで刺され、どうなったのかは分からなかった。こうしたなか、事件から3か月をすぎた2001年9月のある日、大阪府警から酒井さんに1本の電話がかかってきた。

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