佐々木さんが聞いた「機銃掃射」の音
佐々木英壽さん:
「穴の中に入っているから目には見えないですけど、飛行機のプロペラの轟音と機銃掃射のものすごいバリバリという音と爆弾が落ちた時の地響きですよね。経験したことのない怖さです」

佐々木さんが聞いたという「機銃掃射」の音。別の場所でアメリカ軍が撮影した機銃掃射による攻撃の映像です。標的は同じく鉄道。機関車の動輪やレールを貫通する威力でした。

佐々木英壽さん:
「たくさんの竹を一気に割ったようなバリバリという音。子ども心に、もう無茶苦茶だなと感じました。理屈もへったくれもないね。とにかくものすごい力で家も人もみなやられるという感じ。そういう恐怖心が残っています」
空襲の証、庭に落ちていた薬きょう
小牛田空襲の日に佐々木さんの自宅の庭に落ちていた機銃の薬きょうが残っています。佐々木さんが79年間、大事に保管していましたが、戦争の悲惨さを後世に伝えたいと考え、今年、伝承活動をする沖田さんに提供しました。

沖田捷夫さん:
「小牛田空襲のひとつの証だと、(みんなに)見せられる幸せみたいなものが逆にね(ある)」
実は小牛田空襲があった8月9日、10日には、県内全域でアメリカ軍やイギリス軍による空襲があったとされています。しかし、大規模な被害が出た仙台空襲などと比べ、残っている史料は極端に少なく、今それを知る人はほとんどいません。