今年8月から10月にかけて仙台市青葉区に住む無職の70代の女性が現金と金塊合わせて2億1000万円をだまし取られました。

■警視庁捜査二課を騙る男からの電話

警察によりますと今年8月12日、女性の自宅の電話にNTTカスタマーセンターの職員や警視庁捜査2課の「キタジマ」という警察官を騙った男から電話があり女性は、「あなたがマネーロンダリング事件に関わっている疑いがある」などと言われました。


■指示通り購入した金塊を歩道に置くと…

男らに誘導され、LINEの利用登録をした女性は「キタジマ」からLINEのビデオ通話で「金融庁の資金調査のため貴金属販売店から金を購入して」と言われ女性は時価9800万円相当の金塊5.6キロを市内で購入。「キタジマ」の指示通り自宅前の歩道に置いたところ何者かに持ち去られたということです。


■検事を騙る「ナカニシ」からも電話で…

その後も女性には、LINEを通じて東京地方検察庁の「ナカニシ」という検事を騙る男からも連絡があり資金調査のために現金3000万円を自宅の駐車場に置くよう頼まれ置いたところ、これも何者かに持ち去られたということです。

さらに警視庁捜査2課の「キタジマ」が女性の旦那が生前趣味にしていた盆栽に関して盆栽を購入した際の未払い金があるため警察が捜査をしているなどと女性に嘘を言い現金およそ8200万円を2回に分けて指定の口座に振り込ませました。

■「守秘義務があるため誰にも相談するな」と言われ…

女性が警察に相談したことで被害が発覚しました。女性は、警察官「キタジマ」から捜査の守秘義務があるため誰にも相談するなと言われていて周囲に中々相談できなかったといい、被害額は、あわせて2億1000万円に上りました。警察が特殊詐欺事件として調べています。

■警察官からSNSを使って連絡が来たら詐欺!

警察官がSNSやビデオ通話で連絡を取ることはありません。電話会社や総務省などを名乗って「携帯電話の未納料金がある」などと言ったあと、警察官に交代するケースもあるので注意が必要です。