従業員に竹刀で殴るなどの暴行を加え、死亡させた富山市の元会社員、嶋川保夫被告(56)に懲役12年の実刑判決です。
富山地裁の梅澤利昭裁判長は、判決の中で「被害者の仕事でのミスは、死に至るほどのものでは到底なく、動機に酌むべき点はない」と指摘する一方、被告が反省の態度を示していると述べました。



富山地裁 梅澤利昭 裁判長:「今回あなたは法廷で、『愛情のある暴力』という言葉を何回も使いました。私もその言葉について何度も考えていましたが、愛情と暴力は両立するのでしょうか? 愛情とは相手を思って慈しむことではないのでしょうか。また亡くなった宮入強司さんの『笑顔が好きだった』と話していましたが、そうであればどうしてあそこまで強い暴力をふるい続けたのか。それで宮入さんが笑顔でいられたのでしょうか。暴力をふるうことで得るものはあるのか、失うものは何なのか、自分に問い続けていってください」

控訴について被告の弁護人は、本人と相談するとしています。
