震度6強の地震が起きた青森県八戸市では、ビルにある70mの鉄塔を支える柱が破断していることが分かりました。同様の設備に亀裂が入るのは、「阪神淡路大震災」以来とされ、修復のめども立たず、避難指示は長期化する可能性があります。
震度6強の地震発生から4日目ー。
新たに判明した被害で避難指示が発表されました。
JNN取材団 藤井響樹 アナウンサー
「あちらが倒壊の恐れのある鉄塔です。4本ある支柱のうち1本の結合部分。こちらからでも確認できるほどの亀裂が見られます」
鉄塔は震度6強の地震が起きた八戸市にある「NTT青森八戸ビル」の屋上に設置されています。
NTT東日本によりますと、鉄塔は1970年製、高さは70mで、これまでに支柱1本の破断と複数のボルトの落下が判明。定期点検で異常は確認されていませんでした。
避難指示がでたのは午前0時、周辺の学校は急きょ対応にあたりました。
付近の高校に通う生徒は
「鉄塔が折れかけているので、高校が休校になった。注意しながら帰ります」
影響は交通の大動脈にもー。
JNN取材団 中村悠人 記者
「交通規制の影響で国道45号では渋滞が起きています」
避難指示の対象は48世帯に及び、開設された避難所には住人が身を寄せていました。
避難した住人
「(鉄塔の)すぐ近くでふもとに住んでいます。あれが倒れるって大惨事になると思うので怖い。どれくらい時間がかかるのか…。避難所生活が長くなるのは日常生活がくずれてしまうので心配しています」
NTT東日本は、都内で会見して被害の程度について説明しました。
NTT東日本 サービス運営部 宅間 由美子 部長
「阪神淡路大震災の時に土台に近い部分に亀裂が入った事例があった。それ以外は東日本大震災を含めてこういった事例はなかった」
修復には3週間~1か月程度かかる見込みですが、作業の開始時期はまだ決まっておらず、避難の長期化が懸念されます。














