ロシア人バイヤー『とにかくことが収まるのを待つだけ』

4月3日、岩佐さんは京都府八幡市の自動車スクラップ工場を訪れました。同行していたのは、ウラジオストクで中古車部品販売店を経営しているロシア人のロマン・ドツェンコさん(44)です。この日は自動車部品の買い付けに来ていました。

(ロマン・ドツェンコさん)
「必要なエンジンはマークして、ばらしてロシアに送ります。ロシアではトヨタが多いです」
ロマンさんはロシアと日本を行き来していて、中古車部品のバイヤーも担っています。本国に送りたい部品を吟味するロマンさん。

この工場ではロシアの企業3社に対して、岩佐さんの会社などを通して1か月で60台ほどのエンジンを輸出しているといいます。
(自動車スクラップ工場の社長)
「ロシアも出ていますよ。うちは(ロシアに)3割ぐらい出ています。タイヤなんかでも半分くらい出る」

取材班がロマンさんにウクライナ侵攻のことを尋ねると、次のように話しました。
(ロマン・ドツェンコさん)
「とてもショックを受けました。でも、私たちは普通の一般市民ですから何もできません。とても大きな政治の情勢ですから。私たちに意見なんか聞く人は誰もいません。とにかく我々はことが収まるのを待つだけです」