「あれこれ言って何もしないのが自民党のお家芸」

―――8月4日、衆議院予算委員会で、参院選後初の論戦。立憲民主党の野田代表は「物価高対策は?」と迫り、国民民主党の玉木代表は「いつまで総理続投するのか」と厳しいツッコミも入っています。今回の臨時国会を見て、どのような印象を受けましたか?

 (武田一顕氏)「きょう(8月4日)予算委員会をやるっていうのは異例のことでしたね。一言で言うと、野党が元気で自民党が元気ないなっていう予算委員会の様子」

―――参議院選挙の結果がそのまま雰囲気に出てたという感じなんでしょうか。

 「おもしろい話で、選挙が終わって勝ち負けがはっきりすると、やっぱり勝った方は何となく元気で、負けた方は、“青菜に塩を振ったように”なってしまう。もちろん、石破さんもやっぱり元気がなかった」

 衆議院予算委員会で立憲民主党の野田代表は石破総理に、消費税減税などについて協議に応じるように求め、石破総理は「そのとおりにしたい」と答えました。野党との協議に応じる考えを示しましたが、武田氏は、「自民党としては『野党が勝っても何も変わらない』に持っていきたい」「あれこれ言って何もしないのが自民党のお家芸」としています。

―――自民党は減税には進まないということになるんですか?
20250804_rinjikokkai_bichousei-000258000.jpg
 「これまでいろんな3党合意などありましたが、特に進めていかない。特に消費税に関しては、財務省に言われたとおりに消費税については、手をつけたら地獄に落ちるぞと思ってる人がいっぱいいるわけです。そういう人たちにいくら言っても、消費税については手をつけない。協議には応じるんだけども、何もやらないんですよというお家芸が自民党。今回の場合も消費税についてはその可能性が非常に高い」

 「一番の試金石はガソリンの暫定税率。自民党と野党で協議会を作るということになりましたが、これが果たして8月、9月くらいで何らかの結論が出るのか、進展があるのかというのを見れば、その他の部分についても野党との協議をどうするかというのは大体見えてきます。政権が変わらない限り、何か変わることはないんだけど、今の場合は、自民党が一番多くの議席を持ってますから、その点で政権を持ってる限りは、そうやって時間を引っ張っていくという、名人芸をどうぞご覧になってください」

―――これだけ注目された選挙ですから、自民党はそんなことしたら支持を失うのでは?

 「本当そうです。次の選挙がいつになるのか。次の選挙が見えてくればこれは何かをやります。石破さんは選挙に負けるまで、国民民主党と自公との3党合意のは話だってほとんど何もやらないで選挙に突入しましたから、しがらみがあって何もできないという状況になってしまいました」