キーワードは「スマホ準備」「世代差」

一つ目は「スマホの準備はいいですか」という呼びかけです。演説で「皆さん、携帯を今構えてください」とか、「これをTikTokで拡散してください」とか、スタッフが「写真撮影ができます。拡散を希望します。」など書かれたプラカードを持って聴衆の間を歩くという姿も目にしました。演説が終わった後に、候補者と党首が、選挙カーの上に並んで手を取って、「ここから写真撮影の時間ですよ。」と呼び掛けて、今スマートフォンを出してくださいと、間を作る行動を積極的にやっていて、陣営側も拡散を希望しているという姿勢が見えました。

二つ目は「世代の差」です。実際に演説に行きますと、現役世代ばかりが集まる政党、一方で高齢者ばかりが集まる政党。聴衆の層が政党によって変わっていました。現役世代と高齢者がほどほど交わるような政党っていうのは、取材した中では見られなかったということです。また実際に現場に行くことで、どんな人が支持しているのかを知ることができたということです。

三つ目は「党首登場でボルテージが一段アップ」した姿です。カメラを向ける人の数も変わり、手を振って黄色い声援が飛び交うことで、党首が登場したこともわかりました。党首が演説する順番は、まず最初に候補者が演説を行って、演説の最後に、党のリーダーが話すというのが基本的な流れでした。最初に党首が演説してしまうと、それを聞いて帰ってしまう人がいるので、最後まで聞いてもらうため党首が最後に演説をするのがセオリーになっているんだなと感じました。