「米だけ安く と言われると辛い」

生産者も複雑な思いを抱えています。滋賀県で米作りを行う三宅寛穂さんは、「何もかも値段が上がっている中で、米だけ安くと言われると辛い」と胸の内を語ります。あらゆる経費が高騰する中で、このままでは経費倒れする可能性もあるとし、「頑張ったら頑張っただけ、儲かるようにしてほしい」と訴えます。
流通経済研究所の折笠俊輔主席研究員は、「値段は下降傾向にあるが、根本的な解決にはなっていない」と指摘します。折笠氏は、日本の米が抱える課題があまりにも多いとして、構造的な問題として以下を挙げました。生産者が高齢化する中で、何とか維持されているという厳しい実態が浮かび上がります。
〇正確な生産量がわからない
〇一部の流通が不透明
〇実質の減反政策になっている
〇農家の高齢化と人手不足
〇農家の収入確保の問題
〇小規模で生産性が低い農家