待ち構える米軍 標的は資源を運ぶ日本の民間船

狙われたら防ぎようがない魚雷攻撃。アメリカの戦術を大井田さんは言います。

「戦没した船と海員の資料館」大井田孝さん
「(日本の船団について)全部偵察で調べきった。アメリカは軍艦はほっとけと。資源を守る商船を全部沈めろと。SINK THEM ALLということで、アメリカ太平洋艦隊潜水艦司令部は決めた」

当時、東南アジアに資源を求めていた日本。その資源を運ぶ船は生命線でした。アメリカはそれに狙いを定めたのです。

ルーズベルト元アメリカ大統領(1944年6月)
「太平洋では潜水艦などの攻撃で、わが軍は日本の船舶を300万トン以上沈めた。日本軍は飢餓に直面するか降伏するしかない」

民間の船団に同行した護衛艦の艦長は、のちに、こう証言しています。

船団護衛艦艦長の回想
「終戦間近になると、港を出たタンカーは、すぐに沈められるというのが我々の常識になっていた」

10月6日、フィリピン・マニラに到着。積み荷と兵士をおろし、油田のあるボルネオ島に向かいます。

ここまでに沈められた船もありましたが、大明丸は無事ミリに入り、油を積み込みました。