
いかにも弾力のありそうな白い麺は器のなかで輝き、生麺らしい個性を主張する。店長の奥間朝樹さんは、生麺の魅力をこう語る。

「生からゆでるので5分ほどかかるんですけども、時間がかかる分、やっぱりコシがしっかりしていて、モチモチとした食感だったり、小麦の香りが感じやすいというのが、生麺の一番の魅力かと思います」
新規参入から3年、製造量は30倍に
「タイラ製麺所」は、2022年に生麺業界に新規参入した。キャップを後ろ向きにかぶって工場に立つのは、代表の平良司さんだ。

「生麺は(保存期間が)冷蔵で1週間、冷凍で1か月で出している。冷凍状態からそのままゆでることができるので、けっこう県外の飲食店さんも注文しますね。扱いやすい、ってことで」
タイラ製麵所は、製造する9割が生麺だ。創業当初、1日10キロほどだった製造量は現在300キロに増加。取引先は県内外合わせておよそ50か所に上る。