今月7日に行われるNAHAマラソン。さまざまな思いを持って参加するジョガーのなかに、3世代にわたって走り続けるマラソン一家がいます。
國吉真之介さん
「もうめちゃくちゃ完走したいので、足がつってでも、腕が折れてでも完走したいなと思ってます」

5回目のNAHAマラソンに挑む國吉真之介さん。
これまでに4度完走していますが、去年の大会には苦い思い出があります。
國吉真之介さん
「マラソンの1か月前に肩をケガして手術して、全然走れる状況じゃなかったんで」「走ることには自信があったので自分の人生で走れない、完走できないことがあるんだと思って、ちょっとショックだった」
去年の雪辱を果たそうと練習に励む國吉さん。マラソンを始めるきっかけをつくった、ある人物にリベンジを誓っています。

「もっと、積極的にそういったね、健康づくり、努力すべきだと思ってね」「私からみたらまだまだ生ぬるいんですよ」
國吉さんの祖父・信雄さん、96歳です。
県庁に勤めていた40代のころ、マラソンに出会いました。
祖父・信雄さん
「太ってたんですよ、お腹出てですね。お医者さんところへ行ったら、あなた運動不足だよって。で、走ったらすぐ元気になるよっていうから始めた」「完走したらそれは楽しいものですよね」

体のためにと始めたマラソンですが、徐々にのめり込み、職場や地域でランナーズクラブを設立。
国内外の数々のマラソン大会に出場しました。
(第一回NAHAマラソン)
「さぁ、今スタートしました。5000人の第1回NAHAマラソンのランナーが一斉にスタートしました。元気に、そして健康に気を付けて42.195キロを走ってほしいと思います」

40年前に始まったNAHAマラソン。
信雄さんは第1回大会に15人の仲間とともに参加し、全員が完走しました。
祖父・信雄さん
「1回目。だから、それからマラソンってやればできるもんだなと、みんなが言いました」
その後もNAHAマラソンへの挑戦を続け、70代までに18回の完走を果たしました。

回を重ねるごとにマラソンに挑戦する家族や、応援に駆け付ける家族も増え、NAHAマラソンは國吉家の一大イベントとなっていきました。
父・明さん
「僕はですね、7回ぐらい走りましたかね。えーと70歳だから50代まで走ってました」「チャンスがあれば親父を抜きたいというのはあるんだけど、やっぱり抜けなかったですね」

真之介さん
「僕が小学校高学年に上がったら、おじいちゃん毎年NAHAマラソン走ってるんで、お父さんとお母さんと一緒に応援しに行く」「その年に一度、なんかこう、親子の絆ではないですけど、家族の絆っていうのを一緒に走ることによって感じられる思い出になったなっていうのがある」
信雄さんが70代でマラソンを引退するまで、その挑戦を応援し、見守ってきた國吉さん。

完走に加えて、新たな目標も掲げています。
真之介さん
「おじいちゃんがずっと、こう自分の人生と共にマラソンを走ってきたので、僕もそういうふうにこう、今後もずっと歳を重ねるごとにNAHAマラソンに出て、できれば自分の息子と一緒に走れるようになるまで走り続けたいなと思っています」
家族をつなぐNAHAマラソン。
祖父のようなランナーを目指して、國吉さんはその背中を追いかけています。

【記者MEMO】
信雄さん、明さん、真之介さんはこれまでに1度だけ、3世代で一緒にNAHAマラソンにエントリーしたそうですがこの時は明さんが完走できず3世代そろっての完走は叶わなかったということです。
ことしは家族そろって真之介さんを応援するということです。








