米軍関係者による性的暴行事件が沖縄で相次いでいることを受け、米軍が日本の警察を伴わずに単独実施しているパトロール中に、憲兵隊が民間人の男性を拘束していた可能性があることが分かりました。調査が完了するまでの間、単独パトロールは一時停止するということです。

米軍は、相次ぐ性暴力事件を受け今年4月以降、沖縄市や那覇市の繁華街などで、日米合同や軍単独でのパトロールを実施しています。

米軍の準機関紙「星条旗新聞」によりますと今月23日、嘉手納基地のゲート付近の路上で、米軍の憲兵隊が単独パトロール中に民間の外国人男性を拘束したということです。

拘束された男性の関係者とみられる人物が、拘束された際の様子としてSNSに投稿した動画では、憲兵隊が男性を抱え上げて地面にたたきつけ、その後全身を使って押さえつけて手錠をかける様子が映っています。

また映像では、拘束された男性が「身分証を提示しなければ無作為に日本人も拘束できるのか」と憲兵隊に問いかけると、「できる。その後で日本の警察に引き渡す」と答える場面もみられました。

米軍の憲兵隊が民間人を逮捕し、単独パトロールが一時停止したと伝える星条旗新聞

軍のパトロールは、深夜早朝の基地外での行動を規制する「リバティ制度」に基づくもので、対象は「日本国内の米軍基地に所属または派遣されているすべての軍人」とされ、本来民間人は含まれていません。

米軍は、この事案に関する調査が完了するまで単独のパトロールを一時停止するとしています。