「自分に絶望した」“字が書けない少女”が直面する壁

インタビューに応える奏さん
「自分に絶望したというのはありますね」

ぬいぬい屋SOUこと佐々木奏さん

Q.絶望とは?
「やっぱり自分ダメだったな、みたいな」

授業での書き取りや、筆記試験を受けることに苦労しているほか、同じ年の子どもより極端に体力が乏しいこともあって、不登校の状態が続いていました。

学校のノート

インタビューに応える奏さん
「だからもうなんか…逆にテレワークでいいなら…それでいいんじゃないかなと思って」

苦手なことがある中で、得意のミシンで作った作品を評価してもらえることは自信に繋がります。去年11月、注目しているカバン店の店主と直接話せるイベントに参加するため、奏さん親子は東京にいました。

インタビューに応える奏さん
「大先輩のカワニシカバンさんにちょっと…すごく丁寧にカバンを作っているので、カバンの作り方とかコツとかいろいろ聞いてみたい。」

奏さん
「こんにちは」
カワニシカバンプロダクト 川西功志 代表取締役
「こんにちは。いらっしゃいませ」
奏さん
「社長のイメージで作ってみたんですけど…」
川西さん
「そうなんや?めちゃすごいやん!え?もらってええの?」

憧れの人に作品を見てもらうのは、少し緊張します。

作品をつぶさに見る川西功志さん


川西さん
「へぇ…やるなぁ…返し口の処理、大変じゃない?見えないようにするの」

「そこは手縫いで…」
川西さん
「いつかすごいデザイナーさんになったら、仕事ちょうだい。ふふふ」

インタビューに応える川西さん
「すごいな!と思いました。裏地をちゃんとつけていて、たぶん縫い目を全部隠されているんですよ。」

プロが使うミシンを触らせてもらったり、縫い方のアドバイスをもらったりと、中身の濃い体験をした奏さん。カバンづくりにも興味を持ったようです。