ボランティアセンターに“誰が置いていったか分からない”野菜

福島県出身のなすびさんは、東日本大震災以降、ふるさと福島県で受けた「支援の恩返し」として、熊本地震や西日本豪雨など、災害が発生するたびに、現地でのボランティア活動に参加しています。

元日に起きた能登半島地震でも「何か協力できることはないか」と考え、災害ボランティアに本名で登録して活動しながら何度も現地を訪れています。

石川県輪島市門前町でのボランティア活動(3月)

全国の被災地を見たなすびさんは、能登半島地震について『海底隆起で景色が一変したのは見たことがない』としながら、船を出せなくなった漁師など、生業を失った被災者に思いを寄せます。

取材に応じるなすびさん

その上で、能登の人たちのあたたかさを強く感じていました。

なすびさん「気質が東北の方々と似ているというか『ボランティアしてもらうのは申し訳ない』と遠慮があったり、それは東日本大震災でも同じ感覚だった。でも、打ち解けるとすごく親切で丁寧で。基本的にはお断りはするんですけども、飲み物だったり差し入れをくださったり…ボランティアセンターに誰が置いていったか分からない野菜とか。昔話の傘地蔵じゃないですけど、温かい気持ちはより強く感じられる地域」