2027年春から長期休館する金沢21世紀美術館。

休館中のにぎわい創出について石川県の馳浩知事から全権を任されている徳田博副知事は「日銀跡地への仮移転だけでは不十分」だとして、しいのき迎賓館など県有施設を活用し全面的に協力する意向を示しました。

大規模な修繕のため、2027年からおよそ1年間休館となる金沢21世紀美術館をめぐっては、金沢市が日銀金沢支店跡地の地下の金庫室を仮設展示室として活用するほか、「まちなか芸術祭」を開催する方針を示しています。

11日に開かれた県議会の一般質問で、徳田副知事はにぎわいを維持するうえで旧日銀金沢支店跡地への仮移転だけでは不十分だとして、しいのき迎賓館など周辺の県有施設と連携する形で全面的に協力する意向を示しました。

石川県・徳田博副知事「(21世紀美術館の来館者は)全国第5位の190万人という驚異的な人数。旧日銀を21世紀美術館の仮移転先とするだけでは不十分ではないか。しいのき迎賓館のように民間の協力も活用し周辺の商店街とも連携した様々なイベントによるにぎわい創出を考えてはどうか」

日銀の地下金庫をめぐっては、当初非公開とした金沢市の方針に対し、馳知事らが異を唱えたことで公開する方針に転換した経緯があります。

このため、改修工事などで事業費が膨らむ見通しですが、県によりますと市から財政支援の要望は今のところないということです。