経済安全保障で浮上した「国内生産回帰」の機運
なぜ今、設備投資なのか。背景にあるのは経済安全保障という世界情勢の変化だ。
――経済安全保障という掛け声で企業がどれぐらい動くでしょうか。かなり強いインセンティブが必要ではないですか。
荒木氏「経済安全保障への対応の気運がかなり高まっているのも事実です。チャイナリスクもかなり意識されていますし、トランプ関税の対応を迫られているところもあります。人件費については、国内生産に戻ってくる際に生産の自動化を同時に行うことで、海外との格差の問題はある程度払拭されます。元々人手不足で、新たな人材の確保が難しいこともあって、自動化はかなり進んでいます。」
資源・エネルギー・農業といった分野は、元々輸入に依存していた領域だ。「それを国内で自給していこうというところは大事なポイント」と荒木氏。これらは国内需要が確実に存在する分野であり、造船業界も注目分野の一つだ。
「かつて日本のお家芸と言われた造船は、中国や韓国に後れを取っている。防衛関係の部分とも絡んできますけれども、もう一度技術の維持も含めて、生産能力を押し上げていく」ということのようだ。