最大震度7を観測した能登半島地震から2年。

復興への歩みが続く一方で、日本列島の地下には、次の巨大地震の火種となる「活断層」が数多く潜んでいます。

地震調査研究推進本部の地震調査委員会は、毎年1月1日を算定基準日として全国の活断層や海溝型地震の「発生確率」を更新しています(本記事は最新公表の算定基準日=2025年1月1日時点の値に基づきます)。

そして、この確率は、時間依存モデルの場合、時間の経過とともにわずかに上がる傾向があります。

「いま、あなたの足元にあるリスク」を正しく理解し、備えを見直すきっかけにしてください。

▼「確率」がこれまでと同じに見えても…

地震の発生確率は、前回の地震からの経過時間が長くなるほど、エネルギーが蓄積され、次の地震が起きる可能性が高まるモデルが主に採用されています。

一部の断層では、時間の経過に関わらず一定の確率で発生すると仮定する計算式も用いられている他、活断層の活動間隔は数千年単位と長いため、1年単位での数値変化は小さく見えます。

そのうえで、時間依存モデルで評価している断層帯では、一般に「昨年より今年の方が、発生確率は高まっている」と言えます。

そこで、地震調査委員会は、地震発生確率が低く捉えられるおそれがあることから、確率に基づくランク分けを導入しています。

30年以内の地震発生確率に基づく主要な活断層のランク分けは、以下の通りです。
▼Sランク: 3%以上
▼Aランク: 0.1%以上3%未満
▼Zランク: 0.1%未満
▼Xランク: 不明