突然、自分や他人を傷つける“パニック”を起こすことがある「強度行動障害」がある人は、全国に12万人いると推定されています(厚労省調べ)。1年前、MBS『よんチャンTV』では、「強度行動障害のある息子が自立して暮らせる施設を探しても、受け入れる施設が見つからない」と思い悩む長野県の家族の実情を取材し、放送しました。
放送後、自宅から300km離れた大阪にある施設が受け入れを申し出たのです。互いに年齢を重ねていくなか、同じ家でともに暮らし続けることが家族の幸せなのか。初めて別々に生活することになった親子の1年半を追いました。
親子の穏やかな生活の中で起こる「強度行動障害」による“パニック”

長野県に住む蒲和美さん(52)と、息子の涼太さん(28)。涼太さんには重度の知的障害があります。2人の時間のほとんどが穏やかに流れていく中で、ある瞬間の出来事が生活に影を落とします。
突然起こる「パニック」。涼太さんには「強度行動障害」があります。
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強度行動障害とは、「自分や他の人を傷つけるなどの行動が著しく高い頻度で起こる状態」を指します。生まれつきの障害ではなく、自分の感情を周りに上手く伝えられないストレスなどから生じるとされ、厚生労働省の調べによると、全国に12万人いると推定されています。
(蒲和美さん)「1分弱、何十秒で収まるときもあれば、1時間半とかひたすらやっているときもあります。抑えても抑えても、もう止まらない、また始まる」














