施設を探して6年…パニックに対応できないと受け入れてもらえず

 涼太さんは時間に「こだわり」があります。少しでも予定が崩れると、その不満を言葉で伝えることが出来ず、「パニック」になってしまうのです。

 そのため、和美さんは仕事をせず専業主婦です。夫の竜也さん(48)も自宅の中に整体院を開き、涼太さん中心の生活を送っています。

 しかし、涼太さんももう20代後半。和美さんは涼太さんが自立する必要があると考えました。

 (和美さん)「涼太の将来を考えると、いつかは私と離れる日が来ると思うんです。もしかしたら離れた方がお互いに安定するんじゃないか、と思い始めました」

 自分が年を取って世話が出来なくなる前に、涼太さんが家を出て暮らせる施設を探すことにしたのです。

 しかし、施設に問い合わせても…
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 (和美さん)「この施設が(車)通りの激しい道路に近くにあるから、もしパニックになって飛び出したときに対応できないかもしれない」
 (竜也さん)「前も道路沿いで断られたもんね」

 入所できる施設を探して6年になりますが、職員が不足していてパニックに対応できないことを理由に受け入れを断られ続けています。