特に試したいのは西山と永長だが、1、3区両方で2人を試すことは考えにくいので、2人のどちらかと兼友に1、3区を任せるのではないか。

鈴木監督はレース展開を次のように予測する。「3区まではリードされているか、流れが良くてウチがトップに立っていても混戦でしょう。トントンで来てくれたら4区のタビタ(カマウ・タビタジェリ、25)でトップに立てます」。タビタジェリは今年の全日本実業団陸上5000mで優勝するなど、国内ケニア選手の中でも強さを見せている。

樺沢のスピードを最短区間の2区(3.6km)で生かすのか、5、6区の終盤で勝負を決する役割を任せるのか。「希望区間は良い意味でありません。監督が言われたように、チーム内に1、3区を試したい選手が育っています。私は区間賞は絶対取るつもりですし、チームの優勝を決定づける走りをしたいと思っています」。

来年のマラソン出場を予定していることを考えれば、後半長距離区間の5区が想定されるが、昨年7秒差で優勝チームに届かなかった6区でリベンジをする可能性もある。いずれにしても、三井住友海上はトップ通過だけを狙っている。

(TEXT by 寺田辰朗 /フリーライター)