勝田にとっての「命の重さ」
勝田は時に計画的に、時に突発的に犯行を重ねました。
空き巣に入り、住人女性に見つかると、絞殺する。猟銃(散弾銃)を盗み出した上で、現金輸送中の男性を射殺して現金数百万円を奪う…。

金品の使い道は主に生活費や遊興費でした。勝田は身勝手な目的のためだけに、残虐な殺人を続けたのです。
特に衝撃を与えたのが1982年10月の事件でした。大阪府内でまず警察官をクルマで轢き、拳銃を強奪。その銃で自分が乗車したタクシー運転手を射殺したのです。

銃を手にした勝田、その後…
警察庁は広域重要指定事件113号として全国的に捜査を展開しました。
犯行はますます凶暴化し、勝田は「拳銃を持つ凶悪犯」として全国に指名手配され、社会は恐怖に包まれました。
その後も犯行は止まりませんでした。会社員を狙い、財布やクルマを奪ったのち命を奪う。スーパーに拳銃強盗に入り、売上金を奪って逃走する。勝田にとって人の命は、金品を得るための「手段」にすぎませんでした。
