「5000文字以内」の文書と会議時間の短縮

この規定には、具体的な指示が多数盛り込まれています。

まず「文書の発行」については、毎年の発行回数を減らし、前年より増えた場合は上級部門に書面で理由を説明するよう求めています。さらに、文書の内容についても「要点を押さえて簡潔に」と命じ、原則として「5000文字を超えてはならない」と規定しました。

ちなみに、この規定を報じた新華社通信の文書は4884文字で、模範を示した形です。しかし、漢字のみの中国語で約4900字はかなりの分量です。こと細かに指示しないと現場に伝わらないという、共産党中央のジレンマが伺えます。

会議についても、規定は以下のように通達しています。

「会議の開催回数を厳格に管理していく。業務に関する全体会議は原則として年1回を限度とする」

「責任者であるリーダーの発言、報告は1時間以内とする」

「上司に気に入られようと、意図して徹夜で会議を開いてはならない」

リーダーの演説、訓話は概して長いものです。たとえば、中国と同じ社会主義国のキューバのカストロ元議長は、国連総会で4時間半も演説したことがあります。また、ピラミッド型組織の下に行けば行くほど負担が大きくなってきます。そして疲弊して、本来の業務がおろそかになったり、できなくなったりします。