そもそもガソリン価格の決まり方は?
ガソリン価格の「国の補助」には2段階あります。補助なしガソリン価格が168円~185円の間の場合はその差額分の「60%補助」、185円を超えた部分については「100%補助」が適用されます。例えば、補助なしガソリン価格が190円/Lだった場合、168円~185円の差額の60%(17円×60%=10.2円)、185円~190円の差額の100%(5円×100%=5円)が補助額となり、価格は190円-10.2円-5円=174.8円となります。
【補助なしガソリン価格が190円/Lだった場合】
<現行>
補助1:168円~185円 → 17円×60%=10.2円
補助2:185円~190円 → 5円×100%=5円
⇒ 190円-10.2円-5円=174.8円
12月19日からは、この「60%補助」が「30%補助」となり、消費者の負担は1Lあたり約5円増えることに。ただ、19日から全てのガソリンスタンドで一斉に値上げが始まるわけではないということです。
【補助なしガソリン価格が190円/Lだった場合】
<2024年12月19日~>
補助1:168円~185円 → 17円×30%=5.1円
補助2:185円~190円 → 5円×100%=5円
⇒ 190円-5.1円-5円=179.9円
さらに、来年(2025年)1月16日からは、この「30%補助」がなくなることが決まっていて、補助なしガソリン価格が190円だった場合、補助額は5円のみで、消費者の負担は185円となる見込みです。
【補助なしガソリン価格が190円/Lだった場合】
<2025年1月16日~>
補助1:168円~185円 → 補助なし
補助2:185円~190円 → 5円×100%=5円
⇒ 190円-5円=185円
ガソリン補助金は一時的なもののため、いずれなくなりますが、最終的な出口はまだ見えていません。
家計への影響について、みずほリサーチ&テクノロジーズの調査部・安川亮太氏によりますと、ガソリン価格が1Lあたり10円アップした場合、2人以上世帯の平均で年間約4000円の負担増になるということです。また、ガソリン価格が上がった場合、その半年~1年後には、物流コスト増による日用品・食料品の値上げや、バス・タクシー運賃の値上げなどが起こり、車に乗らない人にも影響するということです。