5週連続で値上がりしているガソリン価格(2024年12月13日現在)。12月19日から政府の補助金が段階的に縮小され、さらなる値上がりが懸念されています。一方、自民・公明・国民民主の三党は12月11日、ガソリン税に上乗せされている暫定税率を廃止することで合意。価格が大きく下がる可能性も出てきました。

 食料品・日用品などの価格にも影響を及ぼし、私たちの生活に直結するガソリン価格。果たして今後どうなっていくのでしょうか? みずほリサーチ&テクノロジーズの調査部・安川亮太氏ら専門家に取材するなどし、情報をまとめました。

来年1月には1Lあたり185円に!?

 2024年12月現在、約175円で推移しているガソリン価格。実はガソリンの“本来の価格”は乱高下しているのですが、国の補助金で押し下げられ、おおよそ175円で安定しています。しかし12月19日以降、この補助金が段階的に縮小されるため、今後は180円、185円…と上がっていくのではないかと言われています。

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 そもそも、ガソリンの補助金制度がスタートしたのは2022年1月。コロナ禍と物価高がきっかけでした。同年2月には、ロシアによるウクライナ侵攻が始まり、世界的な原油高に。これを受け、補助金の上限を引き上げるなどの措置が取られ、2022年秋の経済対策では「来年度前半にかけて引き続き措置」という文言が。つまり2023年9月までこの補助金制度が延長されることになりました。しかし、2023年の夏、円安・原油高によりガソリン価格が高騰し(2023年9月4日で186.5円/L)、補助金が継続される運びになったのです。