拡声器から聞こえてきたのは…「天皇陛下の言葉」
79年前の8月15日は暑い日でした。正午、海軍省の中庭の拡声器から聞こえてきたのは「玉音放送」でした。
佐藤守良さん:
「正午になったら時報が鳴った『ただいまから天皇陛下のご放送があります』(最初は何のことかわからなかった。『耐え難きを耐え、忍び難きを忍び』っていう天皇陛下のお言葉で、これは降伏したんだなと思った。そのときに初めてピンときた。でも国が降伏するというのがどういうものか分からなかった。少し経ってから、これから先どうなるのかと思った」

戦時下の東京で激動の少年時代を過ごした佐藤さん。終戦後、父の実家の宮城県大崎市鹿島台に移り住みます。以来、60代までコメ農家として働き、96歳になった今は妻と静かに暮らしています。
佐藤守良さん:
「こっちに来た最初は、東京の焼け野原から来たから、田んぼの緑はとてもきれいに見えた。美しくきれいだった」
今も鮮明に蘇る79年前のあの日の記憶。改めて平和への思いを強くします。

佐藤守良さん:
「戦争は何もかも壊滅しますからね。希望も何もないでしょ。戦争は絶対にやってはダメだと、全ての国と仲良くしなければならないということを、声を大きくして叫びたい」