コウモリの棲み処となった高知県の廃校で、明治から昭和まで95年分の「学校日誌」が見つかりました。燃やされたり、破棄されるケースも多いという戦時下の日誌。学校が戦争に巻き込まれるようすや、子どもたちの犠牲も記されていました。

「絶対に残していかなければいけない」廃校で見つかった“超一級資料”

高知県土佐清水市。海と山、自然豊かな集落にその廃校はあります。

明治8年に創立された旧大津小学校。戦後に建て替えられた校舎が今も残されています。1993年に休校となり、その後再開されることはありませんでした。

約30年間、時が止まっていたこの廃校で、ある貴重な資料が見つかりました。

土佐清水市 教育委員会 田村公利さん
「この校長室が主なところで、明治からの学校日誌等が丸々残っていましたので、びっくりしました」

4年前に校長室などから見つかったのは「学校日誌」。明治から昭和にかけての95年分が眠っていました。

田村公利さん
「超一級の地域の資料。手が震えるというか重みを感じながら。『これはもう絶対に残していかなければいけない』という思いで」

日誌を含む4000点以上の学校資料が廃校から救出され、現在は休校中の別の小学校に保管されています。教師たちが毎日書いていた日誌。その日の天気や児童数などに加え、学校の日常が記されていました。