黒潮続流が北上

研究者は、三陸の海で、経験したことのないような現象が起きていると指摘します。

東北大学大学院理学研究科 須賀利雄教授
「去年から(海水温が)非常に高くなっている理由は、黒潮続流、この黒潮続流が通常よりも200キロあるいは300キロくらい北上してる、これが最大の原因だと思う」

日本の南を流れる暖かい海流の黒潮。房総半島の東を流れる部分を黒潮続流といいます。黒潮続流は通常、房総半島の東を流れますが、去年から今年にかけては、岩手県沖にまで北上しているため、三陸沖の水温が高くなっているのです。

東北大学大学院理学研究科 須賀利雄教授:
「(三陸沖の)一年間を平均した(海面の)温度でみても、平年との差が3.7度です。これまであまり我々が経験したことのないような現象」

県漁協によると、今年1月から3月までの県内でのワカメの水揚げ量は、およそ2215トンと、去年の同じ期間に比べて、4割程度に留まっています。