「普通に考えてもこっちに流れてくるだろうなと」

<静岡県 川勝平太知事>
「登山者が山小屋宿泊予約の有無や登山計画等の情報を事前に登録するウェブシステムの構築に取り組みます」

<SBS NEWS DIG 金國賢一>
「富士山二合目水ヶ塚駐車場です。静岡県は今年の夏、ここから富士山を目指す人に対し山小屋を予約したかなど、スマートフォンなどを使って確認したいと考えています」

ただ、これはあくまで実験段階で強制力はありません。そこで心配なのが、登山料の支払いを嫌う登山客が静岡側に流れ、結果的に登山客が急増するのではないかということです。

<富士山表富士宮口登山組合 池田裕之組合長>
「普通に考えてもこっちに流れてくるだろうなと。夜の弾丸登山が増えると、今度は静岡側がてんてこ舞いになってしまう」

こう指摘するのは、富士宮口の山小屋で作る組合の池田裕之組合長です。一方、従来のままではいけないと今回の規制に期待も寄せます。

<富士山表富士宮口登山組合 池田裕之組合長>
「本当にお金のかかる富士登山になってきているが、それも富士山を守る観点からみればしょうがない。だから僕らも知りたい。山梨の規制の成果を」

実は静岡県では、富士山の地元とともに「エコツーリズム推進法」という法律の活用の検討を始めることにしました。この法律は、環境保全と観光活用の両立を図るためのもので現在、屋久島などで26地域で適用されています。認定を受けると入れる人数の制限や手数料という形での徴収も可能となります。

今回の規制が効果を発揮するのか、そして、弾丸登山などの問題解決につながるのか、しっかり見ていく必要があります。