「2,000円」って高い?安い?

<長崎幸太郎山梨県知事>
「それだけのお金をご負担いただいても、登られる方のご理解は間違いなく得られると思う」

今回、特に注目を集めたのが入山料。これまでも、保全協力金として任意で1000円を集めてきましたが、今度は義務。みなさんはこの値段設定、どう思いますか。

<東京在住の女性「ちょうど良い」>
「2,000円なら払えるかな。1,000円なら安いけど」
<山梨・富士吉田市在住の男性「高い」>
「寄付金もあるからトータル3,000円。地元の人間としては手軽に登ってもらいたい」
<静岡・富士宮市在住の女性「ちょうど良い」>
「(富士山の環境)維持のためにはそれぐらい必要かな」
<東京在住の男性「ちょうど良い」>
「インバウンドでスポット化しているので(2,000円は)いいじゃないか」

30人に聞いたところ、結果は「ちょうど良い」が6割、「安い」と感じた人も2割いました。では、静岡はどうするのか。どうも簡単にはいかないというのです。

<静岡県富士山世界遺産課 大石正幸課長>
「静岡県で規制や通行料の徴収を考えると大きく2つの課題がある。山梨県側は8合目以下は県有地だが、静岡は県有地ではない」

比較的、自由が利く山梨側に対し、静岡側はゲートひとつ作るにしてもさまざまな調整が必要なのです。さらに…。

<静岡県富士山世界遺産課 大石正幸課長>
「山梨はほとんどの方が通る道は地形的に絞り込めるが、静岡側は登山口によってはいろんなところから入山できる状況がある」

富士山には山梨側に1つ、静岡側には富士宮、御殿場、須走と3つの登山口があります。中でも御殿場口5合目付近を見ると山頂へと続く道は5つもあるのです。

各ルートすべてにゲートを置くだけでも莫大な費用がかかり、1人2,000円の徴収では賄いきれません。ならば、登山道が1本化される場所で徴収を、という声もありますが、標高の高い場所で24時間対応ーというのは、現実的ではありません。

そこで、静岡は2024年の夏はこんなアイデアを考えました。