ひと月で6人の仲間を見送り「いずれ自分も逝かねばならんと自覚」社会のどん底に生活していても慈悲の光明に照らし出され~28歳の青年はなぜ戦争犯罪人となったのか【連載:あるBC級戦犯の遺書】#97

BC級戦犯として1950年4月7日、スガモプリズン最後の処刑で命を奪われた藤中松雄。処刑の7ヶ月前、松雄は死刑囚が集められた棟で故郷の父母宛ての手紙を書いていた。このひと月の間に6人の仲間が死刑執行のために旅立っていた。入所してから三度目の秋、松雄は鉄窓から雲を見つつ、ふるさとから戦犯として連行された日のことを思い出していたー。藤中松雄のふるさと、福岡県嘉麻市の碓井平和祈念館に収蔵されている手紙。松雄は19…






































