ことし3月に発表された、沖縄から韓国への農林水産物・食品の輸出額。2022年から増え始め、去年はおよそ6億1000万円となりました。
こうしたなか先週、シークヮーサー味の県産「味付けカップもずく」が大量に韓国へ輸出されました。背景には韓国での日本食ブームと、意外な需要がありました。
沖縄が全国一の生産量を誇るもずく。今月、県の輸出強化事業により、大量の「味付けカップもずく」が韓国へ渡りました。
輸出が決まっているのはなんと14万カップ・886万円相当。購入したのは、日本食の商品を扱う、韓国の大手企業です。去年9月、現地のバイヤーを沖縄に招き、試食を行ったうえで、購入が決まりました。
製造メーカーはー。
▼沖縄フレッシュ 内間勲 代表
「ケース数を聞いた時『わ!すごいな』と驚きもあったけど、同時にやる気が出て『よし!やってやろう』と」
県によると県産の「味付けカップもずく」が韓国へ大量に輸出されるのは今回が初めて。なぜ、韓国で契約が決まったのか。
▼沖縄県輸出強化事業事務局 辻本崇一郎さん
「韓国では数年前から日本の居酒屋ブームがきていまして、日本食レストランの数が増えてきています。蓋に商品名が日本語で書かれているのもそうですし、ハイビスカスの模様があったり、とても鮮やかな商品だったのでバイヤーさんが注目しました」
韓国にある日本食の飲食店は2万軒に迫り、過去最多を更新しています。また「カップもずく」は日本食ブームの流れに加え、飲食業界における人手不足もあってニーズが高まっています。
▼沖縄県輸出強化事業事務局 辻本崇一郎さん
「蓋を開けると、そのまますぐ食べられるということで、お店でなるべく手間がかからない形で商品を用意しておきたいと要望があり、カップもずくはまさにそのコンセプトにはまる商品だったと思います」
「味付けカップもずく」を購入した韓国のバイヤーは、香りを非常に高く評価して韓国に広めたいと意気込んでいるということです。また、県輸出強化事業事務局は、韓国ではノリやワカメなどの海藻に馴染みがあるので、カップもずくも受け入れられるのではないかと期待を寄せています。
出荷されたカップもずくは、日本食の居酒屋などで早ければ7月からソウルを中心に提供される予定です。韓国で新たなブームの到来となるのか。今後の動きに注目です。