兵士の体験談、特攻、原爆、沖縄戦。戦後日本で描かれてきた「戦争マンガ」は、1000作品以上に上ります。その多様な表現を通して、様々な戦争の姿と出会う企画展が、那覇市で始まりました。
国内外を巡回する、京都国際マンガミュージアム主催の「マンガと戦争展2」。約200冊の戦争マンガが紹介されていて、手に取って自由に読むことができます。
▼京都精華大学国際マンガ研究センター 伊藤遊研究員
「表紙を見ただけでは、時代の同じような場所を描いた作品だとは思えないわけですね。でもそれがある種、マンガの多様性だと」「体験者とそうじゃない人で描き方がどう違うんだろう。どこが一緒なんだろうと考え、比較もできますし」
同じテーマでも、“作者の戦争体験の有無” や “少年向けか少女向けか” 、“フィクションなのか史実を大切にしているのか” など、作品ごとの表現方法は異なります。

作品『赤紙がきた猫』を手にして――
「これ、最近(の作品)ですけども、戦時中にネコを供出するというルールができるんですね」「ネコを飼っている若夫婦が、ネコに赤紙が来た時に、どういう気持ちになるか、みたいなことを描いていて」
「そういう共感できるようなテーマから、80年前の人々の気持ちを想像してもらうというかですね、そういう作品は最近すごく増えていて」