住民が東<あがり>と西<いり>に分かれて行われる大綱曳き。カナチ棒づくりは東だけが行うのが決まりです。

カナチ棒を造るのは「カナチ人」。カナチ人を務めることができるのは1度きりで
名誉なことだとされています。

▽今年の「カナチ人」
「きついですね。昔の人は全部手作業ってやっぱすごいなって思う。自分たちは取るにも削るにも機械」

別の場所では、平たい竹を編んでいます。作っているのは…旗頭です。過去の大綱曳きで使用された実物を見ながら、手探りで作業をしています。

「同じようにはできないと思うけど、次の大綱曳まで壊れないように作る」

東をとりまとめる親頭の桃原和也さん。地域の伝統を継承するためには、道具の作り方を継承していく必要があると考えています。

▽桃原和也さん 「これ、前回の旗頭だから、またこれと同じように作らないといけない」

ー新しく?これも使えそうな感じがしますけど…

▽桃原和也さん 「大綱曳の目的は作り方の継承。あるものを使ったら簡単さ。だから全部ひとつひひとつもう1回作り直す」

21年ぶりの開催で課題となっているのは、指導者不足です。

▽桃原和也さん 「とても(影響が)大きいですね。20年たてば前やっていた方々もそれなりの年齢になっているし。どうしても教える方がいないと 自分たちも手探りでやってるから。あるものを見ながらやっているけど 時間かかっている」

本番までに間に合うのでしょうか。たずねると、こんな力強い返答が。