“どんな作品が作れるかが大事”
僕はいつも週末のホームゲームで、“どんな作品が作れるかが大事”だとずっと思っていて、ピッチのレベル、スタジアムのスペックや出し物、あとはサポーターがつくる“熱量”。その“熱量”を上げたければ人数も必要だったりするじゃないですか。
仮に1万人がいるとして、それがすべて“作品を作り上げる”1万人ではなくてファンの1万人だったとして、“サポーター”と呼ばれる熱量を生み出す人がゼロだったとする。反対に熱量を出す“サポーター”が5000人がいたとして“ファン”がゼロだったとするなら、後者の“サポーター5000人”の方が“いい作品”を作ることができると思います。そういう意味では、アルビレックス新潟はサポーターとファンの両方が存在していて、サポーターが作る熱量もあるので、これを見たくて来ているという人もいるだろうし、いい循環になっていると思います。
作品を“向上”させるために必要なことは
ピッチ上のレベルですよね。これは、“育てていいゲームができるようにする”ということができたとしても、3年後に同じメンバーでできるような世界ではないですよね。ということは、“いい仕組み”を落とし込んで、いい選手が他のクラブに移籍する、そのお金でまた別のいい選手が来るというサイクルをしっかり回せる人がいるかどうかがひとつのカギ。大事になってくると思います。
もうひとつは、スタジアムの部分からいうと、(ビッグスワンは2002年の)ワールドカップの時にできて、もちろんビッグスワンはいいスタジアムだとは思いますけど、20年経って「こんなスタジアムがいいな」というスタジアムが日本中、世界中にできました。20年前に新しい、いいなと思っていたものとは、また別の魅力をどう出すか。そういうことができるかどうかということ。難易度は結構高いと思いますけど。
野々村チェアマンが考える“理想の作品”とは

地域によって全然違うと思うし、クラブによって、今表現できる作品はどういうものかが違うと思うんですよね。新潟は新潟らしく、圧倒的なオレンジで、あのスタジアムが染まって、選手のひとつひとつのプレーに、みんなが一喜一憂するような熱量あるものを作ってくれると、それを見たくてスタジアムに来る。または他の県からも来る。もしかしたら海外からも、新潟の観光の名所というものも含めて、「行ってみたい」と思う人たちが増えてくると思うので、その地域らしさ、“ニイガタらしさ”が出るような空気感が作れるといいと思いますよね。










