ついに迎えた「楽久」閉店の日
「楽久」閉店の日。店の前で並んでいたのは、難波さんと三男のたいちゃんです。

【難波章浩さん】「葛見さんの”楽久”最後の日なので、できるだけ長くそばにいたいなって思って。あまり眠れなかったですよ、きのうは。切ないですよね、正直…」
最後の1ヶ月になっても味を改良し続けてきたという店主の葛見由紀子さん。
以前、こんな思いを語っていました。
【葛見由紀子さん】「やっぱり、最後までいい状態で難波さんに引き渡したいから…」
音楽を愛し、難波さんの良き相談相手でもあったという葛見さん。
【難波章浩さん】「すごくね、言葉少ないんだけどね、めちゃくちゃ的確なこと言ってくれる。葛見さんがいいって、俺のことをなんとなく思ってればOKっていう、なんかそういう影響というか…。葛見さんの最後のライブっていうか、やっぱステージだと思うので。今日は一番乗りで、長い間見たいなと」
プロジェクトメンバーも集合。そして、店の前にはあっという間に長蛇の列が…。
そしてオープンの午前11時。難波さんがいよいよ“最後の一杯”を味わいます。
【難波章浩さん】「美味しかった。泣いちゃいましたね。味を忘れないぞとか、いろいろ備えていったんだけど、何も考えられなかった。とにかく僕たちが頑張って継承することでこの味は残るんだなと。しっかりとこれからも自分たちで形を生み出し、自分たちのいい店にしないといけないなという気持ちになっている」

【店を訪れた人は】
「とても感動しました。ここ10年で一番美味しかった」
「最後までしっかり噛みしめた。一粒一粒チャーハンも」
「入学式の日に初めて食べに来て、大学生活の始まりに食べたラーメンなので、なくなってしまうのがとても寂しいです。」
【料理人・熊倉誠之助さん】「このプロジェクトが始まって、ラーメン店主さんはすごいなと思ったんですけど。店主の葛見さんは特にすごい人だと思って負けないように見習おうと思います」
そして閉店時間の午後5時…
【難波章浩さん】「僕は本当に葛見さんのラーメンに救われました。葛見さんの気持ちを、僕らはこれからも大切にしていきます」

ラーメン店「楽久」は、その長い歴史に幕を下ろしました。
そして始まった難波さんの新たなラーメンプロジェクト!
まずは「楽久」に代わる新たな店の名前です。
店主・葛見さんからの「店名は変えてほしい」との願いから、難波さんが考えることになりました。
【難波章浩さん】「めちゃくちゃ悩んだんですよね、名前はね。これまでバンド名とかレーベル名であったり、いろんな名前をつけてきましたが、今までで一番苦しみました」