ーーー改めてにはなりますが、なぜ今回7年ぶりの新刊発売となったのでしょうか?

妹・眞里子
「その前にまず『描けるのか描けないのか』というところで、私たちの中では実は『描けないんじゃないか』という部分がすごく大きかったんです。描きたいから描かせてくれというわけには、商業雑誌でございますからそれはいけませんので」

姉・眞弓
「正直言って年齢的なところもあって、体力が…もうそろそろ無理かなって。今までで疲れてきたんでリラックスしてのんびり過ごしたいなというので一旦やめていたんですけど、7年ぶりに『新刊出しませんか?』というお話をいただいて、ありがたいなと」

ーーー今回のあさりちゃんリベンジ(102巻)は7割が新規描き下ろしということで、お話が来てから大体制作期間はどのくらいだったのでしょうか?

妹・眞里子
「お話をいただいて『時間がたっぷりあるわ』と思っているうちは…お分かりでしょ?」

まゆみ
「なにもしない(笑)」

姉・眞弓
「で、そろそろ『何月ごろに出しましょうか?』と言われ始めてからぼちぼちと始めました」

妹・眞里子
「最後は燃えてましたねぇ~」

まゆみ
「お尻が(笑)」

姉・眞弓
「なので大体3か月くらいで描きました」

ーーー手を付けたらそんなスピードで行かれるんですね!

姉・眞弓
「若い時はもっと速かったですよ。10ページくらいを一晩で上げるとかというのは当たり前でやっていました。今は年齢的なもので無理はしないので、睡眠時間は削りません。食事時間も削らない。お酒も削らない。残った時間で仕事をします。うちらは完全に2人で分業していますから」

ーーー分業制というと?

妹・眞里子
「まず私が下絵をして姉に渡します」

姉・眞弓
「その後、私が人物の線を入れます」

妹・眞里子
「そして人物の線が入ったら、私が背景を描きます。また戻します」

姉・眞弓
「そして消しゴムをかけてベタ入れ、黒い部分を塗ります。さらにホワイトを入れる」

妹・眞里子
「そして2人でプリントを貼ります。だから完全に原稿が行ったり来たりします」

ーーー話の内容自体は2人で考えているんでしょうか?

姉・眞弓
「2人でテーマは決めますけど、内容は2人でやっていたらいつまでたっても出来上がりません」

妹・眞里子
「話は私が作ります。ここは昔2人でやっていたんですけど、2人でやるとケンカするんですよ(笑)」

姉・眞弓
「展開がどうしてもそれぞれ作って『こっちがいい』と文句を言ってしまうので、妹が作ることになりました」