関西経済――万博後の新たな原動力

2025年の大阪・関西万博は終了したが、荒木氏のリポートによると、その経済効果は想定と若干異なる側面があった。

事前の予想では、通常のインバウンド観光客に加えて万博向けの客も来るため、ホテル不足になると見られていた。しかし実際には、万博以外を目的としたインバウンドの来阪が減少していたのだ。「もちろん万博による相応の効果は生まれたものの、万博の直接的な影響を受ける業界やエリアは好調だった一方、関西全体で見るとそうではないエリアも期間中にあった」と荒木氏。国内旅行客についても、万博に需要が集中したため、それ以外の観光拠点に客が来なかったという。

2026年の関西経済には、やはり設備投資支援策に注目しているという。

「大阪、神戸には造船に関する拠点が多いので、改めて光が当たるというところは大きな注目点になってきます」と荒木氏。さらに再生可能エネルギー分野でも関西は強みを持ち、堺でのペロブスカイト太陽電池の生産計画のほか、水素やアンモニアの活用、EV用電池の生産など「今後の脱炭素、再生可能エネルギーに関しては、かなり関西には強い企業も多い」という。また創薬・先端医療分野、フュージョンエネルギーに関する拠点も関西に集中しているという。

インバウンドが成長を押し上げるというイメージが強い関西経済だが、「そこに加えて高市政権の設備投資支援が追い風になるエリアだと見ていい」と荒木氏は語る。