リーマン・ショック以降失われた「国内大型投資」の復活は

「メーカーが1兆円を投資して大工場を作るとか、久しく聞いていないじゃないですか」――荒木氏のこの言葉は、日本経済の長い停滞を象徴している。

リーマン・ショック、そして東日本大震災とその後の円高。大きな出来事もきっかけに、日本企業の投資は海外へとどんどん流出していった。ちょうどその時期は、中国が世界からの投資を集め、世界の生産拠点として台頭していたタイミングでもあった。

半導体では熊本や北海道への投資があるが、「幅広い分野でというのは記憶にないと思います。特にリーマン・ショック以降は少ないのではないでしょうか」と荒木氏。20年以上ぶりに、国内への大規模投資ブームの再来にも期待が持てるかもしれない。

ただし、20年前とは環境が全く違う点に注意が必要だ。「いくら企業が工場を建てたくても、建設業界が対応できなければできない」。業界の深刻な人手不足が、設備投資ブームの実現を妨げる可能性がある。