「北海道・三陸沖後発地震注意情報」とは

日本列島の太平洋沖の海底には関東の房総沖から東北の三陸沖を経て、さらに北へ択捉島の東方沖へとつながるプレートの沈み込み帯、日本海溝と千島海溝があります。

過去にはその周辺で津波を伴う巨大地震が繰り返して起きてきました。そしてその1つが2011年東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震です。この時も起きていたように、巨大地震に先立ち、一回り小さい地震がまれに発生することがあり、それを前兆と捉えて、備えようというのが北海道三陸沖後発地震注意情報なのです。

備えるべき巨大地震とは?

求められるのは地震への備えの再確認の他、非常持ち出し品の常時携帯など特別な対応です。期間は1週間で対象エリアは7道県の太平洋沿岸合わせて182の市町村です。では、備えるべき巨大地震とはどのようなものなのでしょうか?

日本海溝地震が発生した場合、青森県の太平洋沿岸などで震度6強の揺れが、また岩手県宮古市で最大30メートルの津波が想定されています。

また、千島海溝地震の場合も北海道の厚岸町付近で震度7の揺れや大津波が想定されています。

国の試算によると最悪の場合、全国における死者の数は約19万9000人に上る一方で、大半が津波による被害のため、事前の備え、迅速な避難によって犠牲者は8割減らせるとされています。

<気象庁 担当者>
「後発地震への注意を促す情報を発信する基準を満たしましたことから気象庁は本日2時に北海道・三陸沖後発地震注意情報を発表いたしました」

<内閣府 担当者>
「避難場所・避難経路の確認など日ごろからの地震への備えの再確認。すぐに逃げられる体制の維持、非常用持ち出し品などの常時携帯などのこの1週間の間の特別な備えを行った上で社会経済活動の継続をお願いできれば」

初めて発表された注意情報ですが、静岡県はこの発表に伴う防災対応を取るべき地域には入っていません。