「おばちゃん、今日どう?」

でっかい紙袋が出てきた。

「えっ?」

中あけたら、誰も食べてないパンが15個、誰も飲んでいない牛乳が7個。

「すっげえ、どうしたのこんなに?」
「今日寒かったろ、風邪で休んだ子が多かったから、これだけあったらわんちゃん土曜日曜お腹いっぱいになるね。持って帰りなさい」
「おばちゃんありがとう!」

早く母さんに見せたくて、その袋を持って校門飛び出した。

7人ものいじめっ子に囲まれた。
女の子が2人いたって。

「こっち来い。」

公園連れ込まれて、「おいマサフミ、そのパンと牛乳どうすんだよ。」
「犬にやるんだよ」
「知ってるよ、ここで3匹飼ってるんだろう。連れてこいよ、どこにいんだよ。
俺らここで遊ぶから知ってんだよ。犬なんかいねえよ、本当はお前んち貧乏で、それお前んちで食ってんだろ?」
「違う、違う。犬なんてとっくに別な場所。」
「本当に犬にやるんだな?じゃあこうしてもいいよな。」