「公明党の離脱がすべてのシナリオを変えた」

 衆議院で196議席を保有している自民党と35議席を保有する維新が協力すると231議席となり、過半数まであと2議席となります。

 一方、野党は立憲(148議席)・国民(27議席)・公明(24議席)が合わさっても199議席で、どちらも過半数には達しません。決選投票に進んだ場合には、高市氏が新しい総理になるという見通しが見えてきました。

 (大八木解説委員)「自民党からすると何とか過半数ラインを超えて、1回で高市氏が総理に指名されるところに持っていきたい。そこに維新が乗ってきて、今のところの流れでいうと、協議がまとまれば首班指名で高市氏と書くことや、その先の連立も濃厚ではないかと思います。高市氏は参政党の神谷代表と16日の午後にも面会していて、衆院過半数をめぐる攻防になっています」

ーーー参政党が鍵になってくる?

 (大八木解説委員)「首班指名でもイエスと言うかどうかは持ち帰るという形にはなっています」

ーーー総裁選の前は小泉進次郎氏であれば維新と連携するのではという報道が大きく取り沙汰されていましたが、水面下では高市氏と維新という線も調整はあったのでしょうか?

 (大八木解説委員)「探ってはいましたが、自民党の総裁選の前までは維新は完全に『小泉氏シフト』でした。小泉氏が敗れて高市氏が総裁になったので、1回様子見となりました。国民の玉木氏が高市氏と距離が近いため、国民との連立の可能性が深まる中で公明党の連立離脱が全てのシナリオを変えました。公明党が離れたことにより、国民の27議席を足しても過半数には届かないこともあり、維新を意識せざるを得なくなったという展開になっています」