■静かに時が流れゆく 客の来ない銭湯


雨が降ったり止んだりのこの日は、いつにも増して客の姿はまばらです。


(東森禮子さん)
「誰か来てくれればいいのにな。来んなぁ、誰も」


市民の生活に寄り添ってきた銭湯。時とともに移りゆくもの、一方で変わらない思いもあります。


(東森禮子さん)
「私は1人、お客さんが来なくてもする、という気持ちだから」

「もうお金じゃないんよな。銭湯は両親がくれた宝物、こういうふうに残してくれたから。何がなんでもやめたりはしない」

「ありがとう、はい、ありがとう」


姿を消しつつある銭湯文化。そこに流れてきた時間は、経営者の思いは、「時代の流れだから」と割り切ることのできない重みがあります。