近畿の代表校らが初戦で激突する相手は?

 激戦の地区大会を勝ち抜いて晴れ舞台・甲子園への切符をつかんだ代表校。近畿勢6校の中で最初に登場するのは奈良県代表の天理で、大会2日目(8月6日予定)の第4試合で、徳島の鳴門との対戦が決定しました。

 大会6日目(1試合日、2試合日を除く)までは、暑さ対策として「午前の部」と「夕方の部」に分ける2部制が導入される今大会。午後6時45分試合開始のナイターでの開催が予定されているこの試合、天理・藤原忠理監督は「高校生にとって、いきなりのナイターは難しい。準備期間は少ないが特に外野の守備への対応には注意したい」とポイントを口にすると、永末峻也主将は、「鳴門は、攻守ともに思い切った野球をしてくる印象がある。自分たちは、決勝(智弁学園戦)のような粘り強い守りが持ち味。甲子園でも全員で戦って、初戦を勝ち切りたい」と語りました。

 大会3日目(8月7日予定)は、春夏連覇を狙う横浜(神奈川)と敦賀気比(福井)の注目の対決に続いて、滋賀県大会の準決勝では近江、決勝では滋賀学園と近年滋賀県をリードしてきた2強を下して見事に初出場を果たした綾羽が第2試合に登場。高知県大会決勝で明徳義塾に競り勝って甲子園への切符を手にした高知中央と対戦します。松浦伸広、堅田徠可両投手の力投で接戦を勝ち切った高知中央を、準決勝・決勝では集中打でライバルを振り切った綾羽打線がどう攻略するかが注目です。

 大会4日目(8月8日)は、ともに春夏連続出場を果たした智弁和歌山(和歌山)と東洋大姫路(兵庫)が相次いで登場。智弁和歌山は、第1試合で花巻東(岩手)と、東洋大姫路は第2試合で済美(愛媛)とそれぞれ対戦します。

 今大会の選手宣誓の大役を引き当てた智弁和歌山・山田希翔主将が「(選手宣誓を)引きそうな予感はしていた。高校野球ファンの方々の思い出に残る宣誓をしたい」とまずは大仕事へ意気込みを語ると、就任4年目で、母校を夏の甲子園に導いた東洋大姫路・岡田龍生監督は「姫路の方々の熱い声援をひしひしと感じている。夏は、とにかく1戦1戦、目の前の戦いに勝ち抜いて期待に応えたい」と健闘を誓いました。

 全国有数の激戦区大阪。その大阪大会決勝でタイブレークに突入する大熱戦を制して大阪桐蔭に勝利した東大阪大柏原は、大会7日目(8月11日予定)の第3試合に登場、香川の尽誠学園と対戦します。全国屈指の実力校、大阪桐蔭を破った直後には「甲子園でも絶対に勝ちます」と宣言した柏原の竹本歩夢主将、抽選会でも「大阪代表として全力で戦い、全国制覇したい」と力強く語りました。近畿勢の最後に登場するのは、夏の選手権大会連覇を目指す京都国際。大会8日目(8月12日予定)の第1試合で春のセンバツでベスト4に進出した健大高崎(群馬)と激突する大会屈指の好カードとなりました。

 大会最速右腕・石垣元気投手を擁する関東の強豪との対戦を前に、小牧憲継監督は「地区大会では、選手たちが一戦一戦成長してくれた。何よりも選手全員で優勝旗を返還することができてよかった。健大高崎は、春の練習試合でも完敗した世代を代表する強豪チーム。当たるなら早い方がいいと思っていた」と、去年の優勝投手・西村一毅選手を中心に苦しい戦いを勝ち抜いてきたチームへの信頼を口にしました。

 8月5日(火)、史上初めての夕方午後4時からの開会式、直後に行われる創成館(長崎)と小松大谷(石川)との激突で幕を開ける第107回全国高校野球選手権大会。はたしてどの代表校が栄冠に輝くのか、近畿勢の躍進はあるのか、いよいよ始まる熱い戦いに注目です。